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最後に寄り添う~看取り介護~

看取り介護の流れを理解する

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具体的な流れやケアの内容

ステージに応じて適切な介護を

看取り介護の流れ

看取り介護の流れ

看取り介護の具体的な流れを見ていきましょう。看取り介護にはいくつかのステージがあり、それぞれの場面に応じて適切に介護を行う必要があります。
まずは「入所期」です。看取り介護を希望する利用者やその家族に対する説明、ケアプランの作成などを行います。施設の方針や今後の介護の流れについて説明し、理解してもらいます。
次に「適応期」です。看取り介護を開始してから1ヵ月ほどの期間で、実際に看取り介護を受けつつ理解を深めてもらいます。
その後は「安定期」に入ります。この時期には利用者やその家族の気持ちも落ち着いてくるので、より一層のコミュニケーションを図り信頼関係を構築していきます。
看取り介護をする中で、利用者の体調が変化し身体的な衰弱が見られる時期が訪れます。これを「不安定・低下期」と呼び、この時期はこまめに利用者の状態を確認し、容態の悪化に備えて医師と連携する必要があります。
亡くなる時期が近くなると「看取り期」と呼ばれるステージに移ります。利用者が穏やかに人生の最後を迎えられるよう、看取りの方法などを整理しておきます。また、利用者の家族に対するケアも求められます。利用者が亡くなった後は、医師や看護師と連携しながら必要なケアを実施し、関係各所への連絡業務も行います。残された家族の方々にしっかりと寄り添う姿勢が求められます。
以上が看取り介護の流れです。利用者とその家族の意向を踏まえつつ、心身の状態も加味しながら進めていかなければなりません。認知症によって意思表示ができなくなるケースもあるため、早い段階から家族を含めて話し合う必要があります。

3つのケアを中心に行う

看取り介護で行われるケアとしてまず挙げられるのが「身体的ケア」です。バイタルサインのチェック、定期的な巡回、褥瘡・口腔・排泄ケア、入浴支援、栄養・水分補給の支援などを行います。利用者が穏やかに暮らせるよう、生活環境を整備するためのケアです。
次に「精神的ケア」です。継続的にコミュニケーションを取り、利用者のプライバシーを尊重しながら環境を整備します。介護を受ける利用者が孤独感を感じることがないよう、こまめにコミュニケーションを取りましょう。加えて、QOL向上に向けた取り組みも求められます。
最後が「家族へのケア」です。看取り介護では、利用者本人だけでなく家族への配慮や支援も求められます。大切な人がもうすぐ亡くなってしまう状況で、利用者の家族は大きなストレスを抱えています。身体的・精神的に不安定になるケースも多く、相手に寄り添ったケアが必要です。また、亡くなった後の流れについても事前に相談しておき、葬儀までスムーズに進められるようにしておかなければなりません。